観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

ひとり一人の尊厳性と可能性が花開く、尊厳社会へ

基軸通貨ドルと国家通貨の機能不全を越える新しい経済システム、地域通貨への挑戦

昨日の内容については、有り難いことに多くの方からの反響を頂きました。

ブログを読んだとご連絡くださったある方からは、福岡市の行政の方向性に対して非常に危機感を強くしたとのお声を直接届けていただきました。

 

またその方は、調べれば誰でも知ることができるこういった事実、しかも福岡市の未来、日本の未来に直結する非常に重要な事実について、最高責任者である首相や市長が口をつぐんでいることに、大きな憤りを感じていらっしゃいました。

 

単に安倍政権高島市長を批判したいのではなく、評価するべきところはもちろん客観的に認められるのは大切なことと思いますが、そういう表面的に耳目に触れる部分的な事柄だけに関心が向いている間に、より深刻な問題が知らされることも議論されることもないままに進行してしまうことは、本来あるべき民主主義の姿ではないと思いますし、あるべきリーダーシップでもないと思います。

 

今まさに進行しているこの福岡市長選挙においても、安倍総理、麻生副総理が全面的に後押ししている高島市長の方針が自民党の経済政策と完全に一致して行くものであることは、自明のことです。

 

だからこそ、福岡市の中だけではなく、日本全体、そしてその背景にあるアメリカはじめ世界全体の動向や思惑を洞察したリーダーでないと、福岡市民の暮らしや仕事、未来を守ることはできないと思います。

 

こういったこともあって、大川さんは市長に求められる資質として、グローバルな視野で広く深く情報社会の現状を洞察し、市民の声を反映させながら明確な都市ビジョンを掲げられるリーダーシップ能力が必要だと主張しているのですが、なんとか福岡市民にその声が届いて欲しいと切に願います。

 

さて、では大川さんが描いている尊厳CITY福岡の構想の第4ステップはどうでしょう。政策資料から引用すると、次のようにあります。

 

〈4.地域通貨を活用した地域密着型経済発展モデルの構築〉

都市が国家をリードする都市発展パラダイムの時代、これからの地方自治体の成功基準は、地域通貨を発行し、それを成功させられるかどうかが鍵です。

新しい地域教育文化と新しい技術の職業化•産業化の循環速度を上げるために、福岡市が担保する使用目的限定通貨としての地域通貨を発行し、人、アイディア、ビジョン、ビジネスの交流の活性化を図ります。地域が学校となり企業となる、新しい街づくりを促進します。

 

この政策の一番の鍵は何と言っても地域通貨なのですが、これは単に今まで既にあるような、NPOや小さな地域の試みとしての地域通貨とはかなり違うものなのです。

 

ただ、残念ながら人間の脳は過去に自分が見聞きしたこととつなげて、勝手に自己流の解釈の中でその単語が意味するところを決めつけてしまいます。大川さんが提唱しようとしている地域通貨の真価についても、正確に広めて行くのがもの凄く難しいという壁に行き当たっているのが偽らざる現状だと思います。

 

ちなみにご本人が地域通貨について語っている動画もあります。


大川知之(おおかわともゆき)公式HP -尊厳City福岡-(福岡市長候補)

 

20分しゃべり通し。頭の中にイメージが全部入ってます。

よくしゃべる人だなあーと思いますが、かなり内容の濃いことをまとめて話してくれているんですね。

ちなみに大川さんと話してて、細かい所まで全部丁寧に理解してもらおうと思ったら、四日間くらいかかるかもねーと冗談まじりで言ってました。

政治の世界はとにかくシンプルにわかりやすく伝えないとダメだよ、というのがよく言われます。数分間で伝えないといけない選挙中の街頭演説などはなおのことです。

 

でも経済の仕組みの全体像から私たちの身近な暮らしにいたるまで、これまで世界中の多くの経済人や政治家が主張し、取り組んできたことを本当に理解しようとするなら、実はそれくらい時間がかかるのも当然といえば当然のことかもしれません。

 

ちなみに動画の中では五つの段階で、1.そもそもお金とは、2.国家通貨の問題点とは、3.地域通貨の真価とは、4.福岡市政に活かす方法とは、5.それが私たちの暮らしにどう役立つのか。

といった順序で話されてます。

 

聞き慣れない経済用語もあるでしょうし、一度聞いただけではしっかり理解しづらいところもあるかもしれませんが、ぜひ噛み砕いて消化して頂けたら嬉しいです。

 

あとは、大川さんとの共著の中でも、今までの通貨の問題として、通貨発行権や管理権、利子の問題、資本主義の借金システムや資本主義の暴力性のことなどに触れて、その代案としての地域通貨システムについて書かれています。

 

経済の仕組みの問題点を深くまで正確に理解するのはなかなかむつかしいので、引き続き折にふれて書いていきたいと思います。

 

ただひとつ明確に言えることは、基軸通貨ドルを中心に構築されている現在の世界の通貨体制と、人間のエゴに汚れた金融強者による金融資本主義の下にいる限り、本当の意味で人間の尊厳性が花開く世の中を創ることは、現実的には絶望的にむつかしいだろうと言うことです。

 

お金の価値に人間の尊厳性が踏みにじられる経済システムを変えるための、新しい経済システムを、いつか誰かが取り組まなければならないのは明らかです。

 

それが国家単位では実現困難な面が多すぎる以上、影響力のあるひとつの都市の単位から、新しい経済のパラダイムを開いていかなければいけません。

それが、尊厳シティの基本理念でもある、都市が国家をリードする21世紀の都市の成功基準、都市発展パラダイムの主張にもつながります。

 

実際明治時代の前の日本は、各藩が藩札というものを刷って、独自の通貨発行権を持っていました。

それが明治の近代化のとき、国をひとつにまとめるために中央政府通貨発行権を一元化したんです。

 

現在日本の円は日銀が発行する日銀券ですが、日本国政府は政府紙幣を発行する権利はもっています。

経済学者の中には政府紙幣を発行することの意味を主張し、発行を勧める声も多くありますが、国家はこれに着手できていません。

仮に安易に着手しても、今の人間の意識の状態と世界の通貨システムの中では、逆にとんでもないカオスに陥ることはほとんど間違いないでしょう。

 

だからこそ、限定された地域、限定された用途で、行政がしっかりと信頼を担保し、

貯蓄という金銭欲にまどわされない交換媒体としての用途を主眼とした地域通貨は、本気で取り組めば、新しい経済システムの代替案として非常に大きな可能性を秘めているのです。

 

景気とは、つまるところお金の循環が活発であること、そのための消費マインドが活発であること、経済活動に関わる心や人生が活発であること、つまりは人間の気持ちが、いつもワクワク楽しく、バイタリティやチャレンジマインドに溢れた状態であるときに、大きく好循環していきます。

 

人の心を元気にし、経済循環を元気にし、人の関係性を元気にし、地域のつながりを元気にする。

それが地域密着型の経済発展モデルの構想なのです。

 

もう少し具体的な仕組みまで書きたかったですが、とりあえず今日はこの辺で。

 

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!