観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

ひとり一人の尊厳性と可能性が花開く、尊厳社会へ

西洋近代文明のパラダイム転換を踏まえた衆議院選挙に

衆議院選挙に際して、あらゆる議論の本質的な大前提として私が願うことがあります。

 

それは、今のアメリカ中心の世界秩序、西洋近代文明のパラダイムをどう越えて行くのかということです。

大きなテーマなので、そんな評論家や学者のような文明論と日本の衆議院選挙と関係がないだろうと思う方が大多数だと思います。

特に、今の日本の権力構造の中心に座る官僚、政治家、メディアは、恐らくそうだと思います。

 

もちろん、個別の政策論争も大事です。

消費税増税の延期の問題も、延期して増税するのか、そもそも増税中止にするのか、税制自体をさらに改正するのか等、色んな観点があると思います。

私たち日本国民ひとり一人の暮らし、仕事、人生に直結する問題が山積みですから、個別の議論についても健全に政策の是非が議論されることを望みます。

 

しかし、より大切なことは、その個別の政策論争の延長に、どんな日本の未来像を描いているのかということだと私は思います。

 

そして、その議論を押しすすめていくならば、世界の中で日本が置かれている状況、特にアメリカとの関係性、そして近代文明を牽引してきた西洋の教育、経済、政治の延長上で本当に日本の進むべき方向性は合っているのかという命題を考えざるをえないと思うのです。

 

言葉を変えて言えば、各党が提示する政策のその先に、ひとり一人の人間の尊厳性が輝く未来像を描けるのかどうかという本質論をスルーして欲しくないのです。

 

むしろ逆に、一流の政治家であれば、文明全体、時代全体の大きな流れを洞察した上で、世界の向かうべき方向性、日本の向かうべき方向性、そしてそのために必要な個別の政策、という哲学性と未来ビジョンと政策ブランドを示すべきではないでしょうか。

 

なぜそう思うかというと、現象的な個別の政策論争についての議論だけでは、どうしても政争のテクニック的な論争や、揚げ足取りのような水準の三流の議論にとどまりがちだと思うからです。

 

政治家も官僚も、当然ながら政治、行政の知識については私たち一般人よりも遥かに豊富で専門的な、膨大な「知っている世界」があることでしょう。

そして、その「知っている世界」を土台に、知識と論理をフル活用して、政策論争を進めていきます。

 

ですが、もし船全体の進む方向性が間違っていたり、浸水して時とともに沈んでいく危険性があるならば、その全体の状況を洞察せずに、部分的な修理や補修を繰り返していては、みんなで仲良く座礁するか沈没してしまいます。

 

今の時代は実は文明史的なパラダイム転換のときなのですが、既存の政治文化やメディアがそれに気づいていないか、気づいていても取り上げようとしないため、表面上は認識されることがありません。

 

むしろ、全く名もなき民間の人々、一般の民衆の中で、その気づきの連鎖と静かな地殻変動が始まっていると私は感じています。

 

そういった時代状況の中で、ただ対症療法的な個別の政策論争にとどまっていては、時代の全体像を洞察した一流の政治家とは呼べないのではないでしょうか。

 

だから逆に、意識が変革しつつある人々からしたら政治の現状があまりに時代遅れに見えてしまうのです。

 

西洋のルネッサンス以降広がって行った教育、経済、政治の仕組みは、限界に来ています。そうなのに、その枠組みの中だけで日本の最高議決機関である衆議院議員の政策が語られてしまうのは、とても残念だと思うのです。

 

だから私は、今のアメリカ中心の世界秩序、西洋近代文明のパラダイムをどう越えて行くのかということが、議論の本質的な大前提となることを願います。

 

そして、そこを踏まえた上でのアジェンダや代案を提示できる政治勢力が日本の中に広がって行くことを心から願います。

私なりに思うポイントもいくつかありますので、そろそろ個別のテーマも取り上げてまいります。

今日も最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました!