観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

ひとり一人の尊厳性と可能性が花開く、尊厳社会へ

『みんなの夢がかなうハイパーコネクション都市 −わくわく尊厳シティ−』未収録の第七章《vol.1》

『みんなの夢がかなうハイパーコネクション都市 −わくわく尊厳シティ−』未収録の第七章

《1》尊厳宣言とは

 

ここからは尊厳宣言の内容について解説をしながら、これからの私たちの生き方を考え、それを取り巻く環境や時代について整理していきたいと思います。

宣言は、フランス人権宣言やアメリカの独立宣言といった歴史上の宣言文のように、政治権力を既に手にした立場の人が謳ったものがほとんどですが、尊厳宣言はまったく違います。

 

宣言というものが持つ本質についての三つの意義を考えてみた時に、この尊厳宣言が西洋の「近代」を越える「現代」の新しい教育、経済、政治、文化のあり方を指し示す起点となり、新時代創造の挑戦にささやかながらも役立てられればという思いで起草したものです。

 

まず、宣言の三つの本質的な意義をみてみると、一つ目は、「今まで」を「今から」へと明確に転換させることにあります。尊厳宣言は、今まで私たち人類が生きてきた社会の基本構造である「近代」というひとつの時代から脱皮して、今からの新たな「現代」の人間観、社会観、経済観、政治観、世界観を提示し、そこに向けた変革の行動を具体的に起こしていくための座標軸でもあります。

 

二つ目は、尊厳時代を開くための意思表明です。この現象世界すべては心の作用によって具象化されているものですから、自らの意思、時代の意思、歴史の意思をどこに規定するかによって、今ここに未来が全部入ってくるようになります。その意味で、今ここに意思を言語化して認識することで、尊厳時代の意味と価値を共有できるようにするための役割を担っています。

 

三つ目は、明確な方向性の提示です。宇宙すべての存在は強烈なエネルギーの交流を絶えず続けています。そのエネルギーの方向性を集中ポイント一点に定めることで、そこに向かうエネルギーの量的•物理的な蓄積は、あるタイミングがきた時に一気に質的•化学的な大変化をもたらします。

 

個人でも社会でもそうですが、方向性が定まらない時のエネルギーは、分散したり消滅したりあらぬ方向に爆発したりと、未来の発展性につながらない結果を招きかねません。

 

今の時代は変化の速度も早く、情報も価値観も非常に複雑に多様化し、逆に大きな時代の方向性を規定しづらい側面もあります。その意味でもこの尊厳宣言がひとつの提案として、時代の進むべき方向性を羅針盤として指し示せる役割を発揮してくれたらと願っています。 

 

そして、もちろん頭でっかちで思弁的な宣言にとどまることなく、新時代の創造に志を共にする多くの仲間たちと、より良い社会変革に向けて多様な領域で具体的な実践に挑戦していきたいと思っています。

 

「近代」を開いたフランス人権宣言を越える「現代」のための尊厳宣言、という対称性のイメージが出発でもあるので、はじめに参考としてフランス人権宣言の前文の冒頭と、全十七条のうち第一条の前半部分を確認しておきましょう。ちなみにフランス人権宣言の正式名称は、「人および市民の権利宣言」です。

 

前文

国民議会として構成されたフランス人民の代表者たちは、人の権利に対する無知、忘却または軽視が、公の不幸と政府の腐敗の唯一の原因であることを考慮し、人の譲り渡すことのできない神聖な自然的権利を、厳粛な宣言において提示することを決意した。

第一条

人は、自由、かつ、権利において平等なものとして生まれ、生存する。

 

では以下、尊厳宣言の文章の解説をする形で、内容をみていきましょう。

 

*明日に続きます。

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