観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

ひとり一人の尊厳性と可能性が花開く、尊厳社会へ

『みんなの夢がかなうハイパーコネクション都市 −わくわく尊厳シティ−』未収録の第七章《vol.2》

『みんなの夢がかなうハイパーコネクション都市 −わくわく尊厳シティ−』未収録の第七章

《2》人類の歴史の本質とは

 

「人類の歴史は、人間存在の尊厳を完全なものとするための苦難困苦の道程であった。」

 

この地球上に人類が誕生してから五百万年と言われています。人類という生物種、そしてすべての存在の本質的意味を洞察してみたときに、最も奥深くにあるのは「尊厳の完成」だと観ることができると思います。

 

人類は古くから、多様な生存活動、生命活動、生産活動を営んできました。原始的な採集狩猟社会から、農業社会、産業社会、IT社会、スマート社会というように文明が進化し続けてきたその過程で、人間は常に、自分たちに足りないものを創造し、充足させるための思索と行動を積み重ね続けてきました。

 

たとえば食べ物がないときは食べ物を、住むところがないときは住居を、自由が抑圧されているときは自由を、不条理な差別が蔓延しているときは平等を、憎しみと無関心が満ちているときは愛を、主体性や自立性が踏みにじられているときは権利を求め続けてきました。

 

文明の発展につれて、物質的な充足感は世界に広がり、教育の機会の平等、経済的自由や所有の増大、政治的権利の獲得、文化的な表現の多様化など、先進国を中心に、人間の基本的な生存活動、生命活動、生産活動はある程度のレベルに達し、便利で効率的な高度情報社会を謳歌するようになりました。

 

しかし、立ち止まって深く考えてみた時に、人類の歴史がこれほどまでにあくなき進化と成長を追求し続けてきたその原動力の本質は、一体どこにあるのでしょうか。

 

現象的に考えれば、危機や恐怖からの逃避欲求であったり、抑圧や圧制からの解放の欲求であったり、名誉欲や成功欲求であったり、幸福や快楽への欲求であったり、進歩や創造性の欲求であったりするでしょう。

 

しかし、それらのさらに奥底に潜む、すべての存在の最も根底的な欲求とは、自由や平等、愛や幸福や成功といった概念を完全に内包した、尊厳の完成への指向性と言えます。

 

ここで規定する尊厳には、大きく二つの意味あいがあります。まず尊厳が完全になるための絶対条件は、比較対象がないということです。比較対象があれば必ずそこに相対的な意味が生まれ、上下、優劣、正誤などの差異が生じます。

 

自由や平等、愛、幸福、成功といった概念は、相対世界の比較対象がある中で、Aの状態よりはBの状態のほうがいい、という、因果論による追求概念なのです。

 

しかし、真実の尊厳の世界には、比較対象がありません。まず一つ目に現象の相対世界の中での意味あいで言うと、他の存在との相対的な比較価値として尊厳が満たされるのではないのです。

 

この宇宙137億年の歴史の中で、無から有へと今ここに存在するようになっていることに対しての無限の奇跡、神秘、可能性そのものの絶対価値を、唯一無二の尊厳性、という意味で規定しています。

 

真実のひとつから今ここを悟りの心で観る新しい意思決定の仕組みは、日本のわび•さびの心にも通じます。それは、石ころひとつ、ほこりひとつにすら全宇宙の無尽の尊厳の体現を観ることができるものです。

 

つまり、すべての存在の究極的な存在価値は、その存在が持つ全宇宙の中での唯一無二の尊厳性の中にあります。だからこそ、その尊厳の深奥が毀損されることに対する反発が、自己の尊厳の承認欲求となって現象的に様々な形で起こってくるのです。

 

そして二つ目の意味あいは、人間本来の究極的な絶対尊厳に通じるものです。この宇宙は、宇宙物理学によれば、137億年前に無から生じたといいます。それは宗教的な単語で言えば創造主の意志によるものということになりますが、そこから137億年の宇宙のすべての意志をひっぱって地球上に誕生したのが人間です。

 

宇宙の歴史の中で人間は、物質体、生命体、精神体という全要素を含む存在になったため、精神体としての精神作用を高めた究極的な境地として、全宇宙をオールゼロ化し、今ここで全宇宙を再創造する、「色即是空、空即是色」の再創造の観点を持つことができるようになりました。言うなれば、創造主の意志からつながり、さらにそれを越えて行く再創造の主として、第二の誕生を果たせる存在になったのです。

 

それが観術でいう真実の人間観、「人間は人間であり、神仏であり、神仏以上の存在」という絶対尊厳の意味でもあります。

 

宇宙が生まれる前の無の意志、宇宙137億年のすべての存在の有の意志、そして人類五百万年の人間の多様な歴史上での意志をすべて一点に集約すれば、どんな人にも、どんな力にも、どんな意志にも、どんな存在にも絶対に支配されないし支配もしない、服従もされないし服従もしない、無と有のすべてを司りながらもすべてから完全に解き放たれた絶対境地としての、絶対尊厳が確立するのです。

 

尊厳宣言冒頭の「人類の歴史は、人間存在の尊厳を完全なものとするための苦難困苦の道程であった」という一文は、この人間完成の境地に向かって無数の摩擦衝突を通過して今ここを創造してきた大いなる意志そのもの、本来の自己そのものへのオマージュ(敬意•賛辞)でもあるのです。

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みんなの夢がかなうハイパーコネクション都市

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