観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

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周辺事態法の改正、過熱するテロとの戦い、日本はどこへ行くのか

 周辺事態法から、地理的な制約が撤廃される方向性で政府提案がなされるということです。


周辺事態法:地理的な制約を撤廃、政府が提案 - 毎日新聞

 

2001年のアフガニスタン攻撃の際のテロ対策特措法や、2003年のイラク戦争の際のイラク復興特措法などで、自衛隊の活動範囲は広がってきていました。

 

記事によれば、もとより周辺事態は地理的概念ではない、という政府の説明だそうですが、日本国としてもISILへの対応が緊迫する今のタイミングで周辺事態法を改正する本意は一体どこにあるのでしょうか。

 

4月には、米軍と有志連合がイラク軍とクルド自治政府の治安部隊とともに、昨年6月にISILに制圧されたモスル奪還作戦に入るとのこと。


米軍「イスラム国」支配のモスル奪還作戦 4月にも決行 有志連合2万5千人vs2千人 - 政治・社会 - ZAKZAK

 

アメリカを中心として、いわゆる国際社会は「テロとの戦い」にさらに踏み込んでいきます。

 

安倍政権も「テロには屈しない」という姿勢を強く打ち出し、異論をゆるさぬ雰囲気です。

 

イスラムを名乗る過激派組織の残酷な恐怖支配が大きな問題なのはいうまでもありませんが、テロは悪で、対テロ戦争は善、といういかにもアメリカ的な価値観は、いろいろな意味で非常に危険なものだと思います。

 

日本の今の路線は間違いなく、アメリカ、有志連合と共に、「悪」であるテロの根絶とISILの壊滅に向けた戦争に加担して行く方向性です。

 

ISILのようにテロや人質殺害が広い意味での戦闘の手段となる現代において、日本と日本人の安全を守るための地理的概念での「周辺事態」など、確かにもはや意味をなさなくなっていくのかもしれません。

 

それは、意味を裏返してカンタンに言えば、世界中のいつでもどこでも戦争勃発の危険性がある時代になっている、ということにもなるでしょう。

 

海外で日本人がテロに、あるいはまた人質になる事件が出てくるとしたら、日本は安倍総理が言うように「テロに屈しない」という対決姿勢をさらに強固にしていく他ないのでしょうか。

 

その方向性が日本が本当に行くべき道ではないことを、今から私たちは深く考えておかなければいけない時代に突入しています。