観術総合研究所 - 代表・内海昭徳(うつみあきのり)-

ひとり一人の尊厳性と可能性が花開く、尊厳社会へ

安保法制議論の向こう、日本のグランド•ビジョンへの議論を

安保法制が佳境に入りました。

 

いろいろな立場、いろいろな観点からの議論が交錯しています。

今回の議論を通して浮き彫りになった与野党それぞれの問題点が、来年夏の参議院選挙でどう反映されるのか。

それまで、この国のあり方に対しての国民とメディアの関心がどれくらい維持できるのか。

 

私は細かな議論や法案詳細の内容までをしっかりと追えていないのですが、とくに思想や政治信条に関係なく、本質的な素朴な問いをいくつか思うままに。

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敗戦後の占領期間中に占領軍の意図が介入して制定された憲法が、そもそも国民主権憲法としての「立憲主義」の土台の正統性をもっているのか。

 

1950年の朝鮮戦争勃発後、アメリカの要請があって警察予備隊、保安隊、自衛隊と構築されていった時点で、「諸国民の公正と信義に信頼して」日本の安全と生存を保持しようとした憲法前文の精神と理想は破綻しているのではないか。

 

万一の日中有事の際、アメリカの最大の債権国である中国に対して、アメリカが本気で日本と一緒に戦ってくれるという約束手形など期待できず、夢物語ではないのか。

 

現実論として中国、北朝鮮の核保有や軍事費の増大などの軍国主義化の傾向は事実あるものの、基本的には個別的自衛権の範疇で対応可能なのではないのか。

 

本来日本は、アジア全体の協調のための中核的役割を担うために徹底的に知恵を絞り、アジアの新秩序のリーダーシップを呼びかけ、模索し、議論すべきではないのか。

 

抑止力としての軍事力の整備は形式論として有効性があるとして、現実的にはそれが更なる対立と緊張関係を生み出し、相互の軍備増強がエスカレートしかねない構造的な問題に対して、どんな対応策を準備するべきなのか。

 

アメリカこそが世界最大の軍国主義国家であり、一方的な正義を掲げて民間人を殺害してきたのに問題とされていない事実、とくにイラク戦争の根拠とされた大量破壊兵器がなかったのに戦争に協力した日本政府の判断への検証は必要ではないのか。

 

もっかアメリカの戦争の可能性が一番高いのは対テロ戦争だが、今後おこりうるテロとの戦いという大義名分に安易に同調して、イスラム圏との友好関係に亀裂を入れる日本になってよいのか。

 

同盟国との安全保障の双務性のための集団的自衛権の行使は一般論として当然だが、ベトナム戦争湾岸戦争911テロ、アフガン•イラク戦争など、戦争産業に依存したアメリカという国家の特殊性を、個別論としても当然考慮すべきではないのか。

 

9条を護持し続けるだけで、日本とアジアの平和が保たれ、世界の恒久平和への道筋が現実的に描けるのか。出来るというなら、具体的にどんな方法論と提案を国際社会に向けて発信できるのか。

 

9条の原則にのっとって自衛隊までも違憲であるとするなら、現実的な日本の安全保障政策をどう考えるのか。

 

対米依存の安全保障から脱却すべきであるとするなら、米軍が完全撤退した日本で、自主防衛のための国軍を持つのか、あるいは完全非武装という理想論だけを貫こうとするのか。

 

もし真正面からアメリカを非難し、安保同盟破棄までを謳うなら、それによる日米関係の溝の回復と、アメリカとのその先の協調関係をどのように展望できるのか。

 

日本が真実に世界の恒久平和に貢献するために、戦争が起こる根本原因をどう規定し、そこに対してどんな方法論や取り組みを現実化しようとしているのか。

 

そして

 

地球上の生命体の中で、最も理性が発達し、最も激烈に同種どうしが殺し合う人間という存在の意識水準、精神水準を上昇させるべき根本的問題点をどう突破するのか。

 

国家、民族、宗教に限らず、身近な人間関係でも、自分ひとりの内面においても、常に人間の心は葛藤や争いに満ちている事実。

 

戦争の根本原因そのものを完全にゼロ化できる新次元の教育の世界展開こそが、日本が世界に貢献できる最高の平和の道ではないのか。

 

戦後70年が過ぎ、日本のあり方を問いただす最も象徴的な議論に揺れた2015年の日本。

 

私もまだまだよく分かっていないことが沢山ありますが、ひとつひとつの問題を、見識のある人に教えて頂き交流しながら、丁寧に深く考えていきたいと思っています。

 

来年の参議院選挙の場で、間接民主制をとる国としての正当な手続きによって、品位のある日本のグランド•ビジョンに向けての議論を徹底的に進めて行くべきではないでしょうか。

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